子供の舌ったらず「舌小帯短縮症(ぜつしょうたいたんしゅくしょう)」かも?

同僚のお子さんでベロの先がハートになっている子がいて、心配しているんです。

それは「舌小帯短縮症」かもしれないですね。

ぜつしょうたい??何ですかそれ?絶唱する合唱隊??

(笑)いいえ。
舌(した:べろ)の下にある筋を舌小帯(ぜつしょうたい)、と言います。
そこが短いんです。

(ベロの下の筋を触ってみる)あ、このピロピロしたヤツですか?

はい、そのピロピロしたヤツです。
そこが短いことでベロの動きを制限する・・・例えば「さかな」を「たかな」と言ったり、赤ちゃんぽい喋り方になります。

他に何か、困ることはありますか?

食べこぼし、話しにくい、歯並びに影響する場合もあります。

それは心配。ど、どうしたらいいんですか?

歯科医師が診れば、出来れば口腔外科にいた先生が診ればすぐ分かります。
僕は口腔外科にいたので大丈夫です。
まずベロの動きの訓練をして、場合により外科療法「舌小帯切除術(ぜっしょうたいせつじょじゅつ)」をします。

もしかして、切る??

はい。そういう方法もあります。

痛くない?

痛くないと嘘は付けません、麻酔が必要なレベルですから。
でも、多少痛い、というレベルです。

何歳からOKでしょうか?

最初から麻酔ができれば比較的早くできますが、大体小学校2~3年になるとできる子が多くなってくるかなという感じです。

舌小帯(ぜつしょうたい)とは?

舌の裏側のど真ん中にあるスジ状のもの。
赤ちゃんの時は厚くて短く、舌の先端近くまで付いています。
子供が成長と同時に、ベロ(舌:した)が大きくなるタイミングで引き延ばされ、舌の先端から中間に移動していきます。

舌小帯短縮症(ぜつしょうたいたんしゅくしょう)とは?

ベロの下の筋が短いことで歯並びや発音、ご飯を食べるのが遅いなどの影響がでる状態のことです。
1歳半/3歳児/就学前/学校歯科検診等で、指摘を受けることがあります。
別の表現として、舌小帯強直症(ぜつしょうたいきょうちょくしょう)、舌小帯癒着症(ぜつしょうたいゆちゃくしょう)、舌癒着症(ぜつしょうたいしょう)といわれることもあります。

どう治すの?

舌小帯短縮症であっても、唇や頬で補い合って発音や食べることで困らない場合もあります。
下記の方法について説明、検討、相談して治療に当たります。

☑運動療法:舌の動きの訓練、MFTも含まれます。詳しくはコチラ
☑外科療法(舌小帯伸展術:ぜつしょうたいしんてんじゅつ)
手術になった場合には、経験豊富な口腔外科医が担当、その後の舌の運動療法までフォローします。

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