歯を動かさない「セラミック矯正」とは?

セラミック矯正ってなんですか?

こちらが模型です!
グレーの部分がセラミックに置き換わるところです。
歯を動かさないで、連なったセラミックのかぶせ物(ブリッジ)を作って歯の上にかぶせて、歯並びを整える(矯正)ので「セラミック矯正」です。

治療期間は、抜歯・治り待ち・型どりで約2~3か月です。
歯の根っこの治療が必要な場合は、もう少しかかります。

通常、歯の矯正は年単位の治療ですし、ある程度の年になってからの歯の矯正は歯槽骨(しこうこつ:はをささえている骨)のリスクもあるから、ミドル世代以上の方で歯の色や歯並び、かぶせ物を治さなきゃという方にはピッタリな治療ですね。

後は田島さんという歯科技工士さんが「シェードテイキング」に来てくれます。

なんですか?シェードテイキングって?

例えば「色」。
根元の色のグラデーション調整の場合など、希望すれば技工士さん来てくれます。
写真を撮らずに「色、覚えたんで大丈夫です」と言って帰っていくこともあるくらいの職人です。
いい仕事をしてくださるのでうちの仕事をすごい受けてもらっていて、色もこだわって作ってくれます。

作っている人に会える信頼感は桁違いですよね。スーパーマーケットでも「私が作りました」って、野菜に書いてあるじゃないですか。作った人が分かるだけでも、安心です。
※ということで、歯科技工所へ現地取材に行きました!→インタビューはこちら

実際はどういうふうに進めるんですか?

こんな感じで技工士さんに「ワックス模型」を作ってもらって、「やったらこんな感じになりますよ」という風に見せられます。
前歯、上下ともセラミック矯正しました。
芸能人で「すぐ治さなきゃいけないん」といった場合、矯正している時間がないじゃないですか。

「スピード矯正」的な意味でしょうか?

「ラミネートべニア」というのもありますが、割れることもあるのでこちらがおススメです。

どういう人がやるんですか?

これは、実は中高年の方が多いんです。
何でか?というと「先生。この年で私、矯正ってできるのかしら?」と来るんです。

60代くらいですか?

70歳近い方とかもいらっしゃいます。

キレイに見せたい?

キレイに見せたんです。
「実際に矯正したらどうなんですか?」と聞かれるので、3Dスキャナーで矯正のシミュレーションもするんですけれど、
先生「結局矯正をするにしても抜歯が必要なんですよ」
患者さん「矯正をしたら2~3年か・・・先は分かんないですよね」
先生「じゃあ、奥の噛み合わせがご自身がずれていないと思うんだったら前歯だけ整えてみますか?」

その時に「セラミック矯正」の話をするんです。
型取りして、ワックス模型でを作り「こんな感じになるんですけれどどうですか?」と聞きます。
問題点も包み隠さず、例えば「すきっ歯だからこの空間は埋まらないと思う」などとコンサルティングしながら進めます。

審美目的ですか?

はい、でも毎日の歯磨きがしやすくなるなるなど実質的なメリットもありますし、何より気持ちが変わりますよね。

長くお付き合いのある技工所さんがいるんですか?

KGKデンチャーを作っている近藤義歯に紹介してもらった神奈川県歯科技工士会の会長の田島さんです。
田島さんは熱心にやってくれます。

これ(セラミック矯正)って持つんですか?

持ちますよ。
年を重ねると神経が細くなるので神経を抜いてやる方も多いですけど、抜かなくていいなら抜かないです。

うまくいけば、ずっと大丈夫?

うまくいけば大丈夫です。
歯がガツガツ当たっている人は危ないですけど。
先日、80代の女性も下7番から7番と上は全部治療して、終わりました。

患者さんはセラミック矯正をしたくて来るんですか?

「ココの歯並び気になる」となった時に「こんな選択肢があります」とご提案します。
それのひとつが「セラミック矯正」です。

模型はすごく説得力があります。個人的な感想ですが、アイテロ(インビザラインで使う3Dスキャナー)で型取りしての歯並びシミュレーションを2Dの画面で見るより、立体の模型を見た方が説得力がありますね。

問診票の時点で、審美的歯科治療を希望されているかどうかもポイントです。

どんな風に話が進むんですか?

先生「最近何か気になっています?」
患者さん「かぶせ物、これ1つだけ色が違うんです。実はこれ、結構前に入れていて。しかも歯が出てきちゃって。歯の根元の色も気になります。」
先生「じゃあやり替えた方がいいけど、やった時にとなりの歯とのバランスを取るために、左右両方いっぺんにキレイにします?」
患者さん「確かに歯1本だけ色がよくてもどうなのかしらって感じよね」
先生「じゃあ僕たち、ここからここまでシミュレーションしてみますね。」

これで模型をとポンと出すと「ああこっちがいい」と。

実物の説得力ってすごいなと。

これを希望される方は、年配の人が多いですね。

「諦めていませんか?キレイな歯並び」ということですね。ご自身のご褒美に、歯を動かす以外に歯並びをキレイにする方法があるんです、ということですね。歯を動かす以外に歯並びをよくする方法があるということを知りませんでした。(汗)セラミック矯正は、どちらかというと若い子向けに考えられがちですよね。

実はうち、ホワイトニングを初回5000円でやっているんですよ。
審美的な意識の高い人は、セラミック矯正にも興味ある方が多いですね。
実は男の人でもホワイトニングする方、結構多いです。

男の人のホワイトニング?そうですよね、男性も脱毛する時代ですもんね。(インタビュアーは50代女性)

30代の男性がホワイトニングにハマっちゃって、今1本ずつやっていますね。

40代、50代はどうでしょう?

審美ではありませんが、食いしばりある方、摩耗して歯が欠けちゃう方には、「ボトックス」※という方法もあります。
顎関節症や食いしばの症状が出た時に、咬筋痛(こうきんつう)出た場合、マウスピースを入れて治るわけではない、防げるのは歯の摩耗だけです。
そういう人は、どんなに硬いマウスピースにしてもマウスピースに穴が開くんです。

※ボトックスをアゴの筋肉に注射することで、歯ぎしりや食いしばりを和らげ、顎関節の痛みやエラの張りを改善します。治療効果は3~6ヶ月ほどです。

マウスピースに穴が開く?それくらい強い食いしばりなんですね・・・。

そうしたら逆に物理的に「ボトックス」で力を弱めてあげることも出来るので、相談してくださいね。

実際にセラミック矯正を受けた患者さんのインタビューはこちら

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