アゴが痛い・カクカク鳴る~顎関節症(がくかんせつしょう)

顎関節症の患者さん、来ます?
メッチャきます。


どういう訴えで来ますか?
歯ぎしり食いしばりでも来ますけど、アゴの痛み、咬筋痛(こうきんつう)で来ることも多いですね。
「ボツリヌストキシン治療」(ボトックスなど)で食いしばりを緩和する方法もあるので、詳しくはお尋ねください。

顎関節症(がくかんせつしょう)とは
顎関節症とは、顎関節(がくかんせつ)とその周辺組織に異常が生じ、痛みや機能障害を引き起こす病気です。
顎関節は、頭蓋骨(ずがいこつ)と下顎骨(かがくこつ)をつなぐ関節で、口を開け閉めや咀嚼(そしゃく)の際に重要な役割を果たします。
顎関節症の原因は、まだ完全には解明されていませんが、ストレス、咬合異常(こうごういじょう)、外傷などが関係していると考えられています。

顎関節症の症状
顎関節症の主な症状としては、以下のようなものがあります。
- 顎関節が痛い
- 口が開けづらい
- 顎関節からカクカク音がする(クリック音)
- 頭痛や肩こり
顎関節症の診断
顎関節症の診断は、問診、診察、検査に基づいて行われます。
問診では、症状の出現時期や経過、日常生活への影響などを詳しく伺います。
診察では、顎関節の動きや圧痛、歯並びなどを確認します。
レントゲン撮影やCT撮影で、検査を行います。
検査の結果を受け下記の分類の診断を行い、治療方針を立案・治療します。
顎関節症Ⅰ型:咀嚼筋障害(咀嚼筋障害を主徴候としたもの)
顎関節症Ⅱ型:関節包・靭帯障害(円板後部組織・関節包・靭帯の慢性外傷性病変を主徴候としたもの)
顎関節症Ⅲ型:関節円板障害(関節円板の異常を主徴候としたもの)
a:復位をともなう関節円板転位
b:復位をともなわない関節円板転位
顎関節症Ⅳ型:変形性関節症(退行性病変を主徴候としたもの)
顎関節症Ⅴ型:Ⅰ~Ⅳ型に該当しないもの

顎関節症の治療法
顎関節症の治療法は、症状や原因によって異なります。
主な治療法としては、以下のようなものがあります。
マウスピース療法
マウスピースを装着することで、顎関節にかかる負担を軽減する
理学療法
温熱療法やマッサージなど、顎関節周りの筋肉をほぐす
薬物療法
痛みや炎症を抑える薬を服用する
手術療法
保存療法で改善が見られない場合は、手術を行う場合もある
顎関節症は口腔外科の領域です。
大学病院の口腔外科にいたことがあるので、お気軽に相談してくださいね。
